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「カール」の思い出を語ろう


1968年以来、親しまれてきた明治製菓のカールが東日本での販売をやめるというニュースが駆け巡りました。カールおじさんのCM。またフワサクな感触にはまった人たちも多いでしょう。そんなカールについてのスレです。

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匿名
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[1] 匿名

2017/5/26 11:53

「いいもんだ〜なぁ〜、ふるさとぉ〜は〜♪ それにつけてもおやつはカール♪」
カールを食べると、いつもこの歌を思い出す。そして、麦わら帽子を被った不思議なおじさんも。
キャラクターが立っているお菓子は珍しくないけれど、カールほどその世界観が一般に浸透しているスナック菓子はほかにない。あのクルッと丸まった形とチーズの味、ほのぼのしたイメージのTVCM、どこかのんびりしたCMソングが、記憶の中ですべて一直線に結び付いている。年齢や性別の枠を超えて愛されている、スナック菓子の代表的存在。
そのカール、誕生からそろそろ40年になろうとしている。立派なロングセラー商品だ。

今も昔も、明治製菓の主力菓子はチョコレート。同社が1950〜60年代にかけて発売した「ミルクチョコレート」や「マーブルチョコレート」は爆発的なヒット商品になった。が、さすがに夏場は売り上げが落ちてしまう。また、高度経済成長とともに消費者の味の好みも多様化し、よりソフトな甘さ、軽い味が求められるようになっていた。
1960年代後半、明治製菓の開発委員会で新しい企画がスタートした。狙いは、「1年を通じておいしく食べてもらえるお菓子を作る事」。



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[2] 匿名

2017/5/26 11:54

ところが、ここからが大変だった。
スナック菓子の生地の作り方は、まずコーングリッツ(粗挽きしたトウモロコシ)に水を加えた原料をエクストルーダーに送り込む。原料はエクストルーダーの中で練り込まれながら前方へと圧縮され、やがて先端にいくつも開いた小さなノズルから押し出される。圧力と摩擦のせいで原料は180度近い高温になっているので、ノズルから出てきた瞬間、大きく膨張する。それを適度な長さにカットするわけだ。

問題はどんな形にするかだった。エクストルーダーはノズルの形を変えれば、丸や三角、四角など、好きな形に成型する事ができる。開発陣は触れないほど熱くなっているノズルを何度も加工し、様々な形にトライした。それでも、なかなか満足のいく形は生まれなかった。今までになく斬新で、可愛らしく愛着の持てる形でなければ…。
誰もが焦りを感じ始めた頃、ふとした拍子にノズルから出てきた生地が、クルッと丸まって下に落ちた。一見するとカブトムシの幼虫のような奇妙な形。この形が、社内で評判になった。「これは可愛い」「こんなユニークな形のお菓子は見た事がない」──偶然から生まれた形がこんなに支持されるとは。開発陣は驚いたが、試行錯誤を繰り返し、同じ形を安定して作る設備を整えた。新商品の形はこうして決まった。



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[3] 匿名

2017/5/26 11:54

次の段階は味付けだ。日本オリジナルのスナック菓子だから、味も日本人に合ったものにしなければならない。試作段階では、チーズ、トマト、カレー、チキンスープなど、いろいろ味が試された。最終的には子供をターゲットにチーズ味が、大人に向けてはおつまみとしても食べられるよう、チキンスープ味が選ばれた。
今でこそチーズ味はカールの主力商品になっているが、発売当時はけっこう冒険だったという。60年代後半といえば、まだチーズはそれほど普及していない時期。輸入したチーズは味も色もスナック菓子には合わず、結局一から作る事になってしまった。

こうした苦労を経て、ついに新商品が完成した。名付けて「カール」。クルッと丸まっているところから“curl(巻く)”にするつもりだったが、商標登録の関係から“karl”という名前にした。最初のカールのパッケージには、ちゃんとkarlのロゴが印刷されている。
1968(昭和43)年7月25日、カールは首都圏で発売された。100g入りで70円。当時の一般的な袋菓子は50円だったから、やや割高だった。
だが、今まで見た事のない不思議な形、経験した事のないサクサクした食感、本物のチーズ味と馴染み深いチキンスープ味──カールには全く新しい商品価値があった。
明治製菓としても、大きな期待をかけて売り出す大事な新商品。売れてくれなければ困る。ところが、これが売れなかったのである。営業からの落胆の声に、開発陣は返す言葉もなかったという。



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[4] 匿名

2017/5/26 11:54

売れなかったのには理由があった。まず、袋の密閉性が完全ではなく、いつの間にか中に外気が入って湿気ってしまうという問題があった。100gという量も子供や女性が食べるには多すぎて、一度には食べきれない。封を開けておくとやはり湿気ってしまった。
販売店からも、「70円という価格は中途半端で売りにくい」「30個入りの出荷ケースがかさばる」など、不満の声が上がっていた。
開発陣は、それらの問題をひとつひとつ解決していった。包装は密閉度を上げて湿気が入り込まないように改良。内容量は70gに減らし、同時に価格を50円に下げた。出荷ケースは20個入りにし、持ち運びを楽にした。
1969(昭和44)年、明治製菓は改良したカールを市場投入した。

改良後のカールは好評で、徐々に売れ行きが伸びていった。その勢いは、発売時から流していた実写版のTVCMによって爆発的に伸びてゆく。
改良に合わせて、CMには子供番組で人気のあったタレント、中山千夏を起用。お馴染みの「それにつけてもおやつはカール♪」のCMソングも、この時に誕生している。
だが、カールの人気を決定づけたのは、やはり“カールおじさん”が登場する一連のアニメーションCMだろう。初代CM「おらが春篇」が登場したのは1974(昭和49)年。全体の世界観を構築したのはCMディレクターの高杉治朗、ユーモラスなキャラクターを作ったのはアニメーターのひこねのりお、ほのぼのとしたカントリー調のCMソング「おらが村音頭」を書いたのは作曲家の川口真。この3人が、現在に至るまでカールのアニメCMを一貫して担当している。



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[5] 匿名

2017/5/26 11:55

CMの舞台は、カールおじさんとカール坊や、そしてキツネやウサギ、カエルなど多くの動物たちが住む“おらが村”。プロフィールによると、おじさんの年齢は40歳前後。職業は農業で、歌や踊り、釣りなどが趣味。結婚しているかどうかも不明で、カール坊やは息子ではなく、遠い親戚にあたるらしい。
こうした世界観は、ほぼ年に1回作られるTVCMを重ねていくことで固まっていった。同じコンセプトのアニメCMが30年以上も続いている例は、世界的にみても珍しい。全部まとめればショートアニメを集めた“カールオリジナルDVD”ができそうだ。

カールおじさんにまつわる話題をもうひとつ。実はおじさん、CMが放送された当時は脇役だったのだ。「おらが春篇」を見ると分かるが、主役は土手に座ってカールを食べている坊やで、おじさんは動物たちと一緒に遠くの橋を渡ろうとしているだけ。次の瞬間には哀れにもドボンと川に落ちてしまう。
意外にも、このあまりにもユーモラスな風貌と特異なキャラクターが人気を呼び、「あのおじさんは誰?」という問い合わせが明治製菓に殺到。その結果、カールおじさんは3作目のCMで坊やを押しのけ、主役に躍り出た。
ところが、社内から「あの顔はまるでドロボーみたいだ。品がなさすぎる」という声が上がり、おじさんは4作目のCMから消えてしまう。すると今度は「おじさんを元に戻して」という復帰コールが全国から寄せられ、カールおじさんは5作目から再び主役に返り咲くことになった。ちなみにこの5作目から、「いいもんだ〜なぁ〜、ふるさとぉ〜は〜♪」のCMソングが登場。三橋美智也が歌う民謡調の「おらが村音頭」は、カールのもうひとつの顔になった。



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[6] 匿名

2017/5/26 11:55

カールおじさんはなぜここまで人気者になったのだろう?
麦わら帽子に首手拭い、口の周りはヒゲだらけというキャラクター自体の魅力もあるだろう。オイルショクや公害問題の反省から農村が見直されたという、社会的な背景もあるかもしれない。だが最も大きな理由は、柔らかでどこか牧歌的なカールのイメージとおじさんのイメージが、見事なまでに一致したからではないだろうか。
フワッとサクサクでいつまでも飽きずに食べられるカール。「もっとゆっくりせんね」と語りかけているかのようなカールおじさん。カールもカールおじさんも、どこか脱力系なのである。



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[7] 匿名

2017/5/26 11:55

約40年にわたるカールの歴史を振り返ると、菓子業界でロングセラーであり続ける事がいかに難しいかよく分かる。
カールの基本的なラインナップは3品体制。そのうち2つは原則的に入れ替えない定番商品で、季節や消費者の嗜好の変化に応じて入れ替える商品がひとつ、という形だ。このほかにも、地域限定で発売されるカールが常に何種類かある。今までに発売されたカールの種類は、全部合わせると100種類以上。大きさのバリエーションも含めると、総数はその倍以上になるという。

味の変遷も興味深い。約40年にわたって一度もラインナップから外れた事がないのがチーズ味。やはりチーズはカールの定番なのだ。もうひとつの人気商品、カレー味は早くも1969(昭和44)年に登場しているが、途中で「ビーフカレーあじ」や「元祖カレーあじ」などに姿を変えつつ、現在は「おらが村の定番カレー味」として発売されている。辛くなったりマイルドになったりしているのは、その時代の気分を反映してのことだろう。
地域で味の好みが明確に分かれている例もある。71(昭和46)年に発売された「うすあじ」は、長いあいだ西日本限定だった。本格的に東日本に登場したのは、2003(平成15)年の「塩のうすあじ」から。06(平成18)年からは全国商品の「うすあじ」になっているが、東日本の人にはあっさり風味がなかなか受け入れられなかったのかもしれない。



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[8] 匿名

2017/5/26 11:55

思わずニンマリするようなカールもある。毎年受験シーズンになると発売されるのが「うカール」。2007年バージョンはパッケージそのものが合格祈願のお守りになっていて、良い意味で緊張感がほぐれそう。この時期は明治製菓もサイト上に「うカール合格神社」を作るほど力を入れている。
クリスマス・年末年始などイベントシーズンに期間限定で発売されたのが「でかカール」。袋の大きさはなんと50cm。中には普通サイズのカールの袋が3個入っていて、「あれ、普通のカールじゃん」と思って袋を開けたら、中にはいつもの2倍はある特大サイズのカールが入っているという、楽しい仕掛けに満ちた商品だった。

誕生から約40年、ほとんど競合製品もなく、ひたすらスナック菓子の王道を突き進んできたカールだが、ここ数年の売り上げは横ばい状況にあるという。健康志向、ダイエットブームという社会背景から、手が汚れ、案外高カロリーなスナック菓子は女性から敬遠されがちなのだ。
子供の頃からカールを食べ続けてきた中年世代には信じられない話だが、それも時代の流れ。明治製菓は多彩なコンテンツを持つホームページ「おらが村」を運営するなどして、若年層の取り込みをテーマに様々な展開を行っている。

子供の頃、遠足に持って行ったおやつの中には必ずカールが入っていた。大人になった今も、仲間が集まる席や酒のつまみにはカールが欠かせない。会社帰りにコンビニに寄れば、そこにはいつもカールがある。
「これからもよろすくな」パッケージに描かれたカールおじさんが、そう言っているような気がした。
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[9] 匿名

2017/5/26 11:59

明治製菓と言えば、昨年、89年続いたサイコロキャラメルの生産を終了したというニュースもありました。サイコロキャラメルは生産をグループ会社の道南食品に移して北海道限定のお菓子として維持。カールもまた、同じように経営資源の集中でなんとか生き延びたお菓子といえるでしょうか。しかし10年前の記事は熱い。



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[10] 匿名

2017/5/26 20:48

↓楽しく読ましていただきました



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